先日、下記の本を読みました。


この本を読む決心をしたのは、上司からのフィードバックがきっかけでした。
- 「君は行動力はあるけど、論理的思考が弱い」
- 「状況を広く・時間的に見て動け」
- 「パニックになると周りも巻き込むから落ち着け」
正直、耳が痛い言葉でしたが、その通りだと感じました。
プロジェクトリーダーとしてチームを動かす以上、感情に流されず冷静に判断する力は必須スキルです。
ちょうどその頃、タスクスケジュールの作成やボトルネックの早期発見、他チームとの調整など、責任ある仕事が一気に増え「行き当たりばったりでは必ずどこかで破綻する」と痛感していました。
そんな焦りを抱えていたときにこの本と出会い、「今の自分に必要だ」と直感して手に取りました。
🧭 この本の特徴
この本は、いわゆる「ビジネステクニック集」ではありません。
「こうすればうまくいく」というハウツーよりも、「どのようなスタンスで物事に向き合うか」という“考え方の土台”にフォーカスしています。
- 即効性のある裏ワザは載っていない
- 代わりに、100個の考え方ルールが整理されている
- 状況に応じて考え方を切り替えることで、行動や判断の質を高められる
一見すると当たり前の内容も多いですが、その「当たり前」を徹底して実践できる人は驚くほど少ない。だからこそ読む価値があると感じました。
💡 印象に残ったポイント
Rule26「学ぶ過程を楽しむ」
学びで最もストレスがかかるのは、実は最初ではありません。少し理解が進み、「思ったより分かっていない」と痛感したときに大きな壁にぶつかります。
私自身も経験があります。JavaやSQLを学び始めたとき、最初は「意外と簡単じゃん」と思っていたのに、少し進むと急に専門用語や設定の複雑さに圧倒されました。「こんなはずじゃなかった…」と何度も心が折れそうになりました。
しかし、その停滞期を乗り越えた瞬間、一気に理解が深まる“Jカーブ”の成長を実感します。この本では「学ぶ過程そのものを楽しめ」と書かれており、振り返れば確かに、苦しい時期を経たからこそ得られる充実感は大きかったと共感しました。
新しいスキルを学んでいる人には、「今の苦しさは成長の証だ」と伝えたいです。
Rule59「パニックを起こさない」
このルールは特に心に残りました。
仕事でも日常でも、想定外のことは必ず起こります。システム障害が急に発生したり、上司や顧客から予期せぬ要望が飛んできたり…。
考え方が狭いと、そうした予想外に直面した瞬間に拒絶反応が出ます。
「なんで?」「理解できない」とパニックに陥り、冷静さを失ってしまう。私も過去に、障害対応で頭が真っ白になり、適切な判断ができなかった経験があります。
一方で「予想外はよくある」と受け止められる人は強い。
「じゃあ調べてみよう」「詳しい人に聞いてみよう」と一呼吸置いてから動けます。これが成果の分かれ道だと痛感しました。
さらに本書では、パニックを防ぐために次のような姿勢が大切だと述べています。
- 問題を小さく分解して一つずつ解決する
- 事実を整理して感情を切り離す
- 「すぐに完璧な答えは出なくても良い」と割り切る
これらを習慣化すれば、大きなトラブルでも冷静に対応できるはずです。
Rule83「事実と意見を区別する」
これはビジネスシーンで即活用できると感じました。
報告や共有の場で、つい「自分の意見」を「事実」と混同して伝えてしまうことはありませんか?
例えば障害報告で、
- 事実:「サーバーが14:05にダウンした」
- 意見:「おそらくネットワークが原因だと思う」
この2つを区別できていないと、相手は混乱します。意思決定を委ねる相手にとって、意見はしばしば“ノイズ”になるからです。
本書を読んでからは、私は「事実は〜、私の意見としては〜」と意識して話すようになりました。これだけで伝わり方が驚くほどクリアになり、相手の反応も変わりました。
🤔 読んで感じたこと
- 書いてあることはシンプルで「当たり前」
- でも、その当たり前を徹底して実践できる人はほとんどいない
- 考え方が変わると行動が変わり、結果も変わる
- 始まりは「心構え」という小さな差だが、それが積み重なると大きな成果になる
この本を通して、「考え方を整えること」は最強の自己投資だと確信しました。
🚀 こんな人におすすめ
- なんとなく仕事をこなしていてモヤモヤしている人
- 上司や同僚の指示に流されるだけで、自分で判断できていないと感じる人
- 論理的な思考や冷静さを鍛えてキャリアを伸ばしたい人
特に20〜30代で「これから伸びたい」と思っている人には刺さるはずです。
✍️ まとめ
- 学びの停滞期を楽しめる人は強い
- パニックを起こさない=心の余裕を持つことが成果につながる
- 事実と意見を区別するだけで説得力が増す
当たり前を徹底できる人こそ「できる人」。
自分もこの本で学んだ考え方を、日々の仕事で実践していきたいと思います。
コメント