☕ はじめに
本記事は、紅茶の専門的な医学効果や健康への効能を断定する意図はありません。
実際に筆者が購入・試飲した一次体験と、
紅茶専門店でのヒアリング・一般的に入手可能な情報をもとに構成しています。
- 医学的・栄養的効果は扱いません
- 香り・味の感じ方は個人差があります
- 体調やカフェイン感受性による影響は人それぞれ
レビュー目的は、
「Smoky Sakuraを検討している方へ、実際の香り・味・特徴を丁寧に伝える」こと。
安全性に関する専門的判断は公式サイト・医療機関の情報をご確認ください。
🌸 香りとの出会い ― ラプサンを探して見つけた“和のスモーク”
ラプサン・スーチョンを探してマリアージュ フレール池袋店へ行った日、
店員さんから EUの規制により販売が難しくなった旨を聞きました。
(参考として一般公開されている海外記事を示すのみで、判断は読者に委ねます。)
その時に紹介されたのが『Smoky Sakura』。“桜の木で燻す”和紅茶。
この一言に惹かれて香りを試した瞬間、
春の夜のように甘く柔らかいスモークがふわりと広がり、購入を即断しました。
🌲 Smoky Sakuraとは?
― マリアージュ フレールの「和×スモーク」シリーズのひとつ
Smoky Sakuraは、静岡県産の和紅茶を桜チップで燻したシリーズ作。
同ブランドには「SMOKY NARA」「SMOKY HINOKI」などもあり、
“木材の違いによって香りが変わる”コンセプトで展開されています。
静岡・牧之原大茶園で育った紅茶に桜の煙をまとわせる——
海外のスモーキー紅茶にはない、日本独自の感性が光る一杯。
✔ 基本情報(一次体験+公表情報)
- ブランド:マリアージュ フレール
- 原料:静岡県産和紅茶
- 加工:桜チップでスモーク
- 価格:100g 5,800円(税込) ※2025年10月時点
- 抽出目安:3g / 95℃ / 4分(公式)
※加工方法・安全性等の判断は公式の情報を参照し、本記事では独自の推測を行いません。
🔥 燻製紅茶とは何か

燻製紅茶は、茶葉に木の煙を当てて香りを移す製法です。
ラプサン・スーチョンは松材の煙を使う伝統的なスモークティー。
一方、Smoky Sakuraは桜チップを使って香りづけした現代的な和紅茶。
“煙で香りを移す”という基本原理は同じですが、使う木材によって香りがまったく異なります。
EUでは燻製加工に含まれるPAHs(多環芳香族炭化水素)への厳しい規制により、輸出が難しい状況が続いています。
(参考:Stir Tea & Coffee – Regulatory realities in the EU)
この規制が結果的に、「日本だからこそ作れるスモーキー紅茶」という方向へ進化したとも考えられます。
EUの規制情報は複数の海外記事で言及されていますが、一次情報は各国公式機関やメーカー発表をご確認ください。
🔍 初心者が知っておきたいポイント
- 市販の“スモーク風味”には人工香料の混ぜ物も多い
- 本物の燻製茶は香りが丸く、後味が透明
- 木材の種類で香りの方向性が大きく変わる
- 紅茶の繊細さと相性の良い煙は限られる
燻製紅茶はジャンルとして奥深く、知ると一気に世界が広がります。
🌳 木の種類で香りはどう変わる?

🌸 Smoky Sakuraの背景にある“桜スモーク”の個性
Smoky Sakuraの背景を理解するために、
「桜・檜・ナラ(オーク)を使うとどんな香りになるか」という一般的な印象のみを以下に整理します。
| 木の種類 | 香りの印象(一般的) | 紅茶への影響(体験的な傾向) |
|---|---|---|
| 🌸 桜 | 甘くふんわり、春の夜風のよう | 和紅茶のまろやかさと馴染む。柔らかいスモーク感 |
| 🌲 檜 | 澄んだウッディーな清涼感 | すっきりしたスモークになる |
| 🌳 ナラ | どっしり重厚、洋酒樽の方向性 | スモークが深く出やすい |
ここで述べているのは“香気成分での科学的説明ではなく、一般的な印象”。
誤解を避けるため、詳細な化学的分析は扱いません。
この中で桜は最も“優しいスモーク”。
Smoky Sakuraの穏やかな甘さは、ここに由来します。
🍃 香りと味わい ― 五感で捉えるSmoky Sakura(実体験)

🌸 香り:春の夜と焚き火を混ぜたような“優しいスモーク”
茶葉のパッケージを開けた瞬間に広がる香りは、
海外の力強いスモークティーとは全く違い、“焚き火の甘さ”と“桜餅の気配”を合わせたような優しい香り。
- 決して強すぎないまろやかなスモーク感
- アロマキャンドルのような優しさがある
- 桜餅の香りを淡くしたような雰囲気
- 焚き火の残火のようにほのかに暖かく安心する香り
- 人工香料の尖りがない、自然な香りの丸み。
香りだけで心が緩む。そんな体験ができる紅茶は多くありません。
夜に喉へスッと入っていく香り設計だと感じました。
🫖 味わい:軽い・渋くない・透明感がある
スモーキーと聞くと重たい味を想像しがちですが、これは真逆。
和紅茶がベースのため、スモーキー紅茶にありがちな「重さ」や「えぐみ」がほとんどありません。
和紅茶ならではの軽さ・透け感・繊細さが前面に出ています。
- 渋みが非常に弱い
- 後半に甘い燻香がじわっと広がる
- 味は軽く、香りが主役
- 温度が下がるほど甘みが出る
- スモークは穏やかで、飲み疲れしない
「香りで気分を整えたい大人」や「スモーク強めの紅茶は苦手」な方に向いている味わいです。
🔥 後味:雑味ゼロで静かに消える
飲み終えたあと、
桜スモークがふっと溶けていき、静けさが残ります。
- 香りの余韻は短め
- 雑味・苦味がほぼない
- 夜のリラックスに向くバランス
- 集中を妨げない香りの設計
- 考え事の邪魔をしない香りの設計
夜になるほど似合う紅茶だと強く感じました。
🌙 Smoky Sakuraを夜に飲む理由
“大人の夜紅茶”として優秀な理由を、一次体験をもとに3つに整理します。
🛋️ ① 読書・思考タイムに向いている
夜の静けさの中で、スモークの温かさが集中力を上げてくれます。
ページをめくる音と湯気だけが響く時間は、ちょっとした瞑想のよう。
🧀 ② 乳製品との相性が圧倒的に良い
- スコーン
- クリームチーズ
- 塩味のバタークッキー
これらと合わせると、桜スモークの甘香が引き立ち、香りの奥行きが倍増します。

🧊 ③ 水出しでも美味しい(意外)
水出しにするとスモークが控えめになる一方、
和紅茶の甘みが前に出るため別の紅茶として楽しめます。
ミルクを加えるとデザート寄りの味に変化し、
夜の“ほっと一息”にちょうど良いです。
🥃 ④ ウイスキー好きにも刺さる香り
桜スモークは優しいものの、樽香に近い甘いニュアンスがあるため、
スモーク好きのウイスキーファンにもハマります。
- アイラモルトが好き
- 燻製チーズを好む
- 落ち着いた香りが好き
こんな人には刺さりやすい紅茶です。
🔧 自分で香り付けする楽しみ

この紅茶をきっかけに、「香りを自分で作る」という楽しみ方にも興味がわいてきました。
最近はグラススモーカーでピュアティーへ香り付けできると知り、年末に実験レビューを書く予定です。
- 樹種で香りが変わる
- 燻香の強弱を自分で調整できる
- 和紅茶以外にも応用可能
紅茶の世界が一段深くなる体験になりそうです。
🌌 まとめ:香りで整う夜に寄り添う一杯

『Smoky Sakura』は、単なるスモーキー紅茶ではありません。
- 香りで心が静まる
- 夜の思考がクリアになる
- 余韻が短く雑味がない
- 和紅茶の優しさが最後に残る
忙しい夜でも、一杯の紅茶でゆっくり整う時間が取り戻せる。
そんな役割を持つ、大人の夜紅茶だと思います。
次は「SMOKY HINOKI」「SMOKY NARA」や本家ラプサンの比較レビューも書いていきます。
“香りで整える夜”は、しばらく続きそうです。





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