はじめに
「紅茶ってコーヒーよりカフェイン少ないって聞くけど、本当?」
「夜に飲んだら眠れなくならない?」
こうした疑問は、夜のリラックスタイムに紅茶を取り入れたいと思ったとき、ほぼ必ず浮かびます。
僕自身も、仕事終わりにコーヒーから紅茶へ切り替えようとしたとき、同じことで迷いました。
結論から言うと、
紅茶のカフェイン量は“種類と飲み方次第”で、夜でも安心して飲めるものはあります。
僕自身、夜の習慣として紅茶を飲んでいますが、カフェインが強く出る紅茶と、ほとんど気にならない紅茶の差はかなり体感できました。
同じ「紅茶」でも、選び方を間違えると頭が冴えてしまい、逆に眠りづらくなることもありました。
この記事では、下記の内容を専門用語を使いすぎずに整理します。
- 紅茶のカフェインが少なく感じる理由
- 夜向けに選ぶときの判断基準
- 実際に飲んで「これは大丈夫だった」体感
夜に紅茶を飲みたいけれど不安がある方が、自分で判断できる状態になることを目指します。
紅茶のカフェインは本当に少ない?
結論から言うと、紅茶はコーヒーよりカフェインが少ないことが多いですが、決してゼロではありません。
夜に飲む場合は、「少ないかどうか」よりも、自分の体にどう出るかを意識したほうが現実的です。
コーヒーと紅茶のカフェイン量(一般的な目安)

以下は、よく飲まれる量での平均的なカフェイン量です。
- ドリップコーヒー(約150ml) → 約90〜100mg
- インスタントコーヒー(約150ml) → 約60〜80mg
- 紅茶(ストレート・約150ml) → 約30〜50mg
- ミルクティー(約150ml) → 約20〜40mg ※ミルクで薄まる分、やや低下
👉 数字だけを見ると、紅茶のカフェイン量はコーヒーの約1/2〜1/3程度です。
紅茶のカフェイン量について
一般的にコーヒーは短時間でカフェインが一気に抽出されやすい飲み物ですが、
紅茶はお湯に浸す時間や茶葉の状態によって、カフェインの出方が変わります。
そのため、同じ量を飲んでも「思ったより平気だった」「今日は少し効いた気がする」という差が出やすいです。
「紅茶=カフェイン控えめ」というイメージが独り歩きしているのも、誤解が生まれやすい原因だと感じています。
実際には、朝向けのしっかりした紅茶もあれば、夜でもカフェインが気になりにくい軽めの紅茶もあります。
僕が最初に失敗したのは、「紅茶なら大丈夫だろう」と思って、仕事後に濃いめのダージリンをでたっぷり飲んだことでした。
香りが良くて気分は落ち着いたのですが、布団に入ってから頭が妙に冴えてしまい、なかなか寝付けませんでした。
この経験から、紅茶の種類や淹れ方を意識するようになりました。
カフェインを少なく感じる紅茶の特徴
夜でも飲みやすい紅茶には、いくつか共通する特徴があります。
数値で比較するより、「どういう紅茶だと自分は平気だったか」を軸に考えるほうが、日常では役立ちます。
香渋みが強すぎない

結論として、渋み(タンニン)が強く出ない紅茶のほうが、カフェインを少なく感じやすいと感じました。
渋みが強い紅茶は、味が引き締まっていて美味しい反面、
飲み終わったあとに喉や口の奥に刺激が残りやすく、カフェインが強くなりがちです。
代表的なのは、次のような紅茶です。
- アッサム
- コクと渋みがしっかりしており、ミルクティー向き。抽出が強いと刺激を感じやすい。
- ダージリン(特にセカンドフラッシュ)
- シャープな渋みと香りが特徴で、ストレートだとキレが前に出やすい。
一方で、渋みが穏やかで、後味がすっと引く紅茶は、
同じ量を飲んでも体への引っかかりが少なく、自然とペースが落ち着きます。
- セイロン(ウバ、キャンディ、ディンブラ、ヌワラエリヤなど)
- 渋みが控えめで軽やか。夜でも比較的飲みやすい。
夜、照明を落とした部屋で渋みの控えめな紅茶を飲んでいると、
飲み終わったあとも余韻が重く残らず、「このまま休めそうだな」と感じることが多くなりました。
渋みそのものがカフェインではありませんが、渋みが強い=成分が多く出ているサインでもあります。
夜に飲む紅茶を選ぶなら、香りよりも渋みの出方を基準にしたほうが判断しやすいと感じています。
抽出時間が短め、抽出温度が低め
結論として、抽出時間と温度を下げることで、茶葉からの成分抽出を抑えやすくなります。
抽出時間を短くすると、茶葉がお湯に触れている時間が減るため、
カフェインや渋みといった成分が十分に出きる前に抽出を終えられます。
その結果、味は軽くなり、カフェインの体感も穏やかになります。
また、抽出温度も重要です。
カフェインはおよそ80℃以上で抽出されやすくなる性質があるため、
それより低めの温度で淹れることで、カフェインの抽出量を抑えることができます。
夜に紅茶を飲む場合は、
- 抽出時間を短めにする
- 沸騰直後のお湯を少し冷まして使う
この2点を意識するだけでも、カフェインの効き方はかなりコントロールしやすくなります。
茶葉が細かすぎない(CTC・ダストよりリーフ系)

結論として、茶葉が細かすぎない紅茶のほうが、カフェインを強く感じにくい傾向がありました。
紅茶の茶葉にはグレード(形状の違い)があり、大きく分けると次のようなものがあります。
- CTC(Crush(砕く), Tear(裂いて), Curl(丸める)の略称で小さく丸まった茶葉のこと)
- ダスト(粉状に近い茶葉)
- オレンジペコーなどのリーフ系(茶葉の形が残っているもの)
CTCやダストは茶葉が非常に細かいため、お湯に触れる表面積が大きく、短時間で成分が一気に出やすいのが特徴です。
ティーバッグに使われることが多く、味が安定しやすく「しっかり紅茶感」が出ます。
一方、オレンジペコーなどのリーフ系は、茶葉の形がある程度保たれているため、抽出が比較的ゆっくり進みます。
僕の場合、夜にCTCやダスト系の紅茶を飲むと、
- 味はしっかり
- 香りも立つ
- ただし、飲み終わったあとに少し頭が冴える
という感覚がありました。
逆に、茶葉の形が残っているリーフ系の紅茶では、
同じ時間帯・同じ量でも、落ち着いて飲めることが多かったです。
ここから感じたのは、
「カフェイン量そのもの」だけでなく、「どれだけ速く体に入るか」も体感に影響するということでした。
夜に飲む紅茶は、ティーバッグ一択にせず、CTCやダストを避け、オレンジペコーなど茶葉の形が残るリーフ系を選ぶことで、カフェインの抽出量を抑えやすくなります。
この紅茶のカフェイン量(体感)
ここでは、僕自身が夜に飲んで感じた「体感ベース」での分類を正直に書きます。
数値ではなく、「どう感じたか」をそのまま共有します。
まず、夜でも気にならなかった紅茶(セイロン)があります。
飲んだ後も気分は落ち着いたままで、布団に入る頃には自然に眠気が来ました。
味も軽く、湯気を吸い込む時間そのものがリラックスになっていました。
次に、「少し頭が冴えた」と感じた紅茶(アッサム)です。
飲んでいる最中は心地よいのですが、しばらくすると考え事が進んでしまい、眠るまでに時間がかかりました。
完全に眠れないわけではありませんが、翌日は夜用には選ばなくなりました。
最後に、「寝る前は避けたい」と感じた紅茶(ダージリン)もあります。
香りが華やかで、味もしっかりしており、夜に飲むと完全に仕事モードに戻ってしまいました。
これは完全に僕の選択ミスで、朝や昼に飲むべき紅茶でした。
この体験から、「紅茶=夜でもOK」ではなく、「どの紅茶を、どう飲むか」が重要だと実感しました。
夜に飲むなら、ここに気をつける
夜に紅茶を楽しむなら、いくつか意識しておきたいポイントがあります。
どれも難しいことではありませんが、守るだけで失敗しにくくなります。
まず、時間帯です。
僕の場合、就寝直前よりも、寝る1〜2時間前までに飲み終えるほうが安心でした。
早めに飲んでおくことで、体感の変化を確認できます。
次に、量です。
マグカップいっぱいに飲むより、少なめの量をゆっくり飲むほうが、夜には合っていました。
量が増えるほど、体感も強くなりやすいです。
そして、連続して飲まないことも大切です。
「もう一杯だけ」と重ねてしまうと、思った以上に影響が出ることがあります。
僕も一度、気に入った紅茶を連続で飲んでしまい、夜中まで目が冴えて後悔しました。
今は「一杯で終わり」と決めています。
夜に紅茶を飲みたい人へ
夜に紅茶を飲みたいかどうかは、人によって向き不向きがあります。
自分がどちらに近いかを知ることが大切です。
少しならOKな人は、軽めの紅茶から試すのがおすすめです。
香りが穏やかで、抽出時間を短めにした紅茶なら、夜でも問題ないと感じる可能性があります。
詳しい選び方は、別記事で「夜 紅茶 おすすめ」として触れています。
一方、完全に避けたい人や、過去に少しでも眠りに影響が出た人は、無理せずデカフェを選ぶのが安心です。
味や香りも工夫されているものが多く、雰囲気を楽しむには十分です。
こちらも「デカフェ 紅茶 おすすめ」で詳しくまとめています。
どちらが正解というわけではなく、「自分の体感を信じて選ぶ」ことが一番だと感じています。
まとめ

紅茶はコーヒーよりカフェインが少ないことが多いですが、夜に飲めるかどうかは種類と飲み方次第です。
ゼロではないからこそ、選び方が重要になります。
茶葉の状態、香りの強さ、抽出時間を意識するだけで、夜の紅茶はぐっと楽しみやすくなります。
僕自身も失敗を重ねながら、自分に合うスタイルを見つけてきました。
夜に紅茶を飲みたい方は、まず少量・軽めから試してみてください。
もし少しでも違和感があれば、無理をせず別の選択肢に切り替えるのがおすすめです。
紅茶は「頑張るための飲み物」でもあり、「休むための飲み物」にもなり得ます。
自分の夜時間に合った一杯を見つける判断材料として、この記事が参考になれば嬉しいです。




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